動物発生学分科は、高橋淑子（教授）と佐藤ゆたか（准教授）の2つのチームで構成されています。高橋チームで現在集中的に進めている「腸蠕動運動プロジェクト」では、蠕動運動の定量的解析や収縮オーガノイドなど、本研究室で独自に開発した解析系を駆使して、蠕動運動を可能にする細胞間シグナルとその振動機構を明らかにしようとしています。細胞移植、遺伝子操作、ライブイメージング、数理学者との共同研究など、アプローチは多岐にわたります。また血管パターニングのプロジェクトも進行中です。遺伝子―細胞―組織―器官をつなぐ研究を目指します。
佐藤チームでは、脊椎動物にもっとも近縁な動物群である尾索類に属するホヤを用いた研究をおこなっています。ホヤ胚発生における細胞分化の仕組みの理解や、それを通じた脊索動物の起源と進化の理解を目指しています。実験的解析を主体としますが、情報学的解析を駆使したゲノム解析から、簡単な理論解析まで取り入れて研究しています。