動物学系
動物学教室は3つの大講座からなります。
「自然史学講座」では動物の行動の機能とメカニズムの研究、陸上動物を対象にした分類・系統・生物地理学的研究、昆虫・魚類の適応・種分化と多様性の維持機構などの研究を進めています。
「動物科学講座」では動物の発生の分子メカニズムや発生と進化の関係を解明するため、脊椎動物・尾索動物を用いた研究を進めています。また、遺伝子突然変異の生成と抑制のメカニズムに関する研究を行っています。
「人類学講座」では、自然界における人類の位置と進化の過程を明らかにするため、ヒト以外の霊長類の野外研究、伝統社会の人々の社会・生態学的研究、ヒト上科の化石の形態学的研究、古環境などの研究を進めています。
基幹講座
動物系統学
様々な内陸棲動物の種多様性と進化史を解明すべく、種分類、系統分類学、歴史生物地理学、形態学などの自然史研究に取り組んでいます。
動物行動学
昆虫、爬虫両生類、鳥類を対象に野外調査と室内実験の両方を適宜使い分けて、行動の機能、メカニズム、個体発生、進化についての研究を行っています。
動物生態学
淡水魚や昆虫などを材料とし、野外での生態や進化を解明するため、野外調査や飼育実験、さらにゲノム解析などの分子実験といった幅広いアプローチで研究を行っています。
動物発生学
脊椎動物を含む脊索動物の個体発生のしくみについて、形態形成、細胞分化、遺伝子発現、細胞間シグナル、ゲノミクス、エボデボなどをキーワードとした研究を進めています。
環境応答遺伝子科学
さまざまな環境ストレスに生物が対応する機構を遺伝子レベルで明らかにするため、特にDNA損傷と修復、酸化ストレスに対する防御の機構に注目して研究を行っています。
自然人類学
ヒトを含む霊長類の解剖・生理学適応とその進化過程・進化要因について、化石などの発掘資料や現生霊長類の標本を材料とした幅広い研究を進めています。
人類進化論
おもにフィールドワークを中心に、野生霊長類の生態・行動・社会を明らかにし、究極的にはヒトの進化を考察することを目標としています。