霊長類学・野生動物系

霊長類学・野生動物系は、ヒト行動進化研究センターと野生動物研究センターに加えて、総合博物館と生態学研究センター、高等研究院の一部の研究者が、理学研究科の協力講座として加わって、大学院教育を行なっています。

ヒト行動進化研究センター は、犬山キャンパス(愛知県犬山市)にあり、サル類の実験的研究を通じて、私たちヒトの行動特性の進化的由来を探る研究を推進しています。
野生動物研究センター は、吉田キャンパス(京都)にあり、フィールドや動物園での絶滅の危惧される野生動物の保全に関する基礎研究を行うとともに、遺伝学や認知科学の手法を取り入れた基礎研究を推進しています。
総合博物館生態学研究センター高等研究院での研究内容は、それぞれのHPをご覧ください。

大学院教育は、犬山キャンパスもしくは吉田キャンパスで行われます。各分科もしくは指導教員ごとに、どちらを拠点とするかは異なります。

協力講座

総合博物館

系統発生

霊長類を含む様々な哺乳類化石を対象として、国内外での発掘調査を元に、古生物学・比較形態学・地球化学などの手法を用いて、多様なアプローチで研究を進めています。

ヒト行動進化研究センター

身体制御機構学

ヒトとサルを対象として、直立二足歩行や音声言語等のヒトの行動特性を実現している身体制御機構およびその進化的起源を明らかにする研究を進めています。
[2025年度より新設されます。]

ヒト行動進化研究センター

認知神経機構学

ヒトとサルを対象として、社会行動・コミュニケーション・記憶等のヒトの行動特性の基盤となる神経機構およびその進化的起源をあきらかにする研究を進めています。
[2025年度より分科の名称が「認知神経機構学」に変更されます。2024年度までは「高次脳機能」です。教育研究体制に変更はありません。]

ヒト行動進化研究センター

統合脳機構学

RNA解析から遺伝子・回路操作、AI行動解析までに至る多様な手法を駆使して、霊長類の脳内ネットワークの構造と機能を解明し、多様な脳機能をシステム的に理解するための研究を展開しています。
[2025年度より分科の名称が「統合脳機構学」に変更されます。2024年度までは「統合脳システム」です。教育研究体制に変更はありません。]

ヒト行動進化研究センター

ゲノム細胞学

ヒトを含む霊長類の特性を、主に分子や細胞レベルの視点に基づき、総合的に解明することを目標に研究を進めています。
[2025年度より分科の名称が「ゲノム細胞学」に変更されます。2024年度までは「ゲノム細胞」です。教育研究体制に変更はありません。]

ヒト行動進化研究センター

実験動物科学

ヒト以外の霊長類を対象とした実験動物学で、サルそのものの実験動物としての比較生物学的特徴の解析をおこなっています。
[2025年度より分科の名称が「実験動物科学」に変更されます。2024年度までは「獣医学・動物福祉学」です。教育研究体制に変更はありません。]

野生動物研究センター

野生動物科学

多様な野生動物を対象に、直接観察、間接観察(バイオロギングなど)、痕跡調査などの手法を用いて行動や生態を明らかにするとともに、動物とその生息環境の保全を推進しています。
[2023年度より分科の名称が「野生動物科学」に変更されました。2022年度までは「野生動物」でした。教育研究体制に変更はありません。]

野生動物研究センター

保全福祉科学

各種動物を対象に、遺伝的多様性や感染症の解明、認知機能や生理状態の理解、生殖細胞保存法の確立などをおこなうとともに、生息域内外での保全と福祉向上を推進しています。

生態学研究センター

生態科学III

国内外のフィールドで、採食やほかの生物との関係などの野生霊長類の生態学的研究や、集団遺伝学的手法などを用いた、生息地での保全のための基礎研究を推進しています。

野生動物研究センター

社会生態

[2022年4月入学以前の大学院生に関する分科です。新規募集はしていません。] 国内外のフィールドで、野生霊長類の生態学的研究と、生息地での保全のための基礎研究を推進しています。霊長類社会の進化とホミニゼーションの課程を解明するために世界の様々な調査地で霊長類の行動と生態に関する研究を進めています。

ヒト行動進化研究センター

思考言語

[2022年4月入学以前の大学院生に関する分科です。新規募集はしていません。] チンパンジーなどの大型類人猿を主な対象として思考や言語などヒトを特徴づける高次認知機能の進化を 比較認知科学的視点から研究し、その脳内機構を非侵襲的な手法で研究しています。

ヒト行動進化研究センター

認知学習

[2022年4月入学以前の大学院生に関する分科です。新規募集はしていません。] ヒトの脳とこころの進化の理解にむけて、サルのみならず、ヒトや様々な動物まで幅広く対象とした、行動心理学、神経科学、認知科学研究を展開しています。

ヒト行動進化研究センター

感染症

[2024年4月入学以前の大学院生に関する分科です。新規募集はしていません。] 独自の霊長類モデルを用いて、難治性ヒト感染症の原因ウイルスが引き起こす様々な病態や持続感染機構の解明、及び新規治療法やワクチンの開発研究を行っています。