感染症

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ヒト行動進化研究センター

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明里 宏文

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医生物学研究所(医学キャンパス)北実験棟
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akari.hirofumi.5z(at mark)kyoto-u.ac.jp

研究内容

[2024年4月入学以前の大学院生に関する分科です。新規募集はしていません。] ヒト免疫不全ウイルス(HIV-1)やヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV-1)が引き起こすエイズおよび成人T細胞白血病といったウイルス感染症は、非常に難治性であり今もなお根治療法が確立されていない。こうした背景を踏まえ、当分科では独自に確立した潜伏感染霊長類モデルを用いて以下の先端研究を行う。(1)ウイルス長期潜伏感染や病態発現に寄与するウイルス側・宿主側要因およびその分子機構に関する研究、(2)ウイルス感染制御に寄与する免疫学的機構に関する研究、(3)新期感染予防・治療法開発に向けた応用研究。

明里研究室では、ヒト免疫不全ウイルス、ヒトT細胞白血病ウイルス、肝炎ウイル スなど難治性ウイルスの研究を行っています。これらのウイルスには幾つかの共 通点があります。すなわち、(1)長い年月に及ぶ持続感染の末に発症に至ること、(2)宿主の免疫機構を巧妙に回避出来るスキルを持っていること、(3)非常に狭い(選択的な)宿主特異性を示すことです。特にこの宿主特異性(ヒトを含む類人猿にしか感染できない)のため、 小型実験動物を用いたモデル研究が困難です。私達はこの難題に取り組み、これまでにウイルスの改変や最適化、宿主の遺伝的背景による選別などにより、 実験用霊長類を用いた新規モデルシステムを樹立してきました。難治性ウイルスによる感染症の動物モデルにより、ウイルスがヒトの体内で引き起こす様々な病態や持続感染のメカニズム、及びそれに対する宿主免疫応答を明らかにするとともに、新規治療法やワクチンの開発といった応用研究にも積極的にチャレンジしています。

研究拠点は、吉田地区にある医生物学研究所にあります。